口は出しても金は出さない!

貴重な町家が解体されてしまったようです。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6304750
とても残念だとは思いますが、致し方のないことだとも感じました。
京都市は歴史的建造物だから保全を要望したようですが、財政的なバックアップを伴わなければ説得力に欠けてしまいます。
景観保全に力を注ぐように言っておきながら、一方でバブルさながらの地価高騰で人口流出が深刻な状況になりかねないとして景観規制を緩和するようなことを画策しているとも報道があります。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kyoto/20181121/2010002309.html
一部地域に限って云々とありますが、支離滅裂です。今に始まったわけじゃなれど・・・先日もとある会合で市長さんが、景観条例を持ち出してとある施設が移設される話を自慢げにされていました。立地の問題もありますが、高さ規制で今まで通りの建物が建てられないのです。その建物は街のど真ん中で、駐車場がないことが特色だそう・・・
理念だけが先行して、現実といえば・・・混乱は必至でしょうね(*_*;
同様に京都市内に建設されるマンションも高さに制限があるから必然的に価格が高くならざるを得ないわけで、そうすると富裕層をターゲットにしたマンションしかたたず、更にマンションでは採算が取れないからということとさらなる観光客の増加を見越して、雨後の筍のようにあちこちでホテルが林立している状況です。
バランスが取れなくなればバランスがとれるように修正することは大切ですが、そもそも当初からバランスに欠けていたものが逆に振れすぎたので修正しようという風にしか見えてこないのです。
この三連休、京都市内はまるでテーマパークのごとく至る場所が大勢の人出で賑わっていました。潤う場所もあるでしょうが、交通機関が麻痺してしまい迷惑を被っている市民も少なくはありません。
行政は自分たちの意に沿うことは大々的にパフォーマンスされますが、都合の悪いことは、言い方が悪いかもしれませんが逃げてしまい口を閉ざしてしまう卑怯な姿勢に移ります。
この問題でいつも感じるのですが、脈々と長い歴史を積み重ねる中で街は生き物だからいろんな変化をしていきます。残すべきものは何かとか、京都らしい景観という価値観がどこにあるのか?
今回話題に上がった建物より歴史が浅くても重要な建造物はたくさんあると思いますが、話題にも上らず人知れず消えゆくものもかなりの数あるのだと感じます。
博物館で生活しているわけではないのですから、生活様式に合わせて街は変化し続けますし。
かなり前に景観条例にかかる説明会に参加する機会がありましたが、京都市の担当者は高圧的で威圧的な雰囲気で、終始上から目線の説明に参加者が反発して大いに荒れたことがありました。我慢を強いることを求めるなら、筋が通る話をしないと納得できないし不満しか残りませんよね!
今回の問題も財政的な側面も大きいけれど、根本的に大切な視点が欠落しているように思えます。

Kazu について

飛行機のこと、音楽のこと、京都のこと・・・ 毎日の生活を備忘録代わりに綴っています! たまに毒を吐くこともあります・・・
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