僕の勤務先の近くは、かつてのバブル期のような様相を呈しており、あちこちで建築ラッシュです。
ホテルにマンションに!大丈夫なの?というのは余計なお世話だけれど、つい最近も古いお家の解体工事が始まりました。
特に気にとめていなかったのですが、珍しい光景がということを聞いたので見にいってみると・・・
ただの解体工事現場のようにも見えますが、まん中の煉瓦が散乱している部分、なんだか分かりますか?
防空壕だそうです!
もう少し前に見にいったら、煉瓦も積まれた状態で綺麗に見ることが出来たかもしれないのがちょっと残念ですが(^^;)
第二次世界大戦、京都は西陣界隈で空襲にあったという事を聞いたことがありますが、そういうときのために民家の下にこうして防空壕が設けられていたことを知り、70数年前の歴史が鮮明な形で浮かび上がってきた思いがしました。
仕事が終わって帰り道、もう一度見てみると・・・
もう埋められてしまって、そこに防空壕の痕跡はもうどこにも見あたりませんでした。
歴史は輝かしいものも消し去りたいものも何れも存在しますが、後者の歴史の証人は、70数年の年月を経て初めて太陽の光を浴び、ほとんど人目につかないままあっという間に歴史の闇に消えていったよう・・・
幸運なことに使われないままその使命を終え、長らくの眠りについていたものが永遠の眠りについた感じですが、ちょっとした儚さと偲びなさを覚えました。