理不尽の極み

まだ最終的な解決に至っていないのですが、今日から新年度。
ずっと引きずったまま毎日を過ごすのもしんどいし、想いをここに記しておこうと思います。
我が家の車は2月に車検を受ける予定でした。ちょうど仕事が終わって夜に車検のために入庫しようとして、その日は車で通勤させてもらいました。
せっかく車で来たのだから、普段食べられないものをと思ってお昼ご飯や3時のおやつを買いに車で出かけました。
普段通りなれた道を制限速度内で走行していました。

目の前の見通しの悪い交差点。飛び出しが無いかを確認した後

上に出てくる白い車のリアドア辺りの部分に、僕の運転する車のフロント部分が差しかかった辺りだと思います。一時停止を無視し、かなりの高速で走ってきた自転車がぶつかってきました。

何が起こったのか分からないような状況でしたが、人がガラスに乗り上げた光景がスローモーションのように見えました。今でもフラッシュバックします。
ガラスがどうにかここで持ちこたえてくれたので、僕は飛散したガラスでちょっと怪我をした程度ですみました。貫通していたなら、僕は今もまだ病院で入院していたのかもしれません。
僕はスピードを出していなかったから幸い直ぐに停車し、怪我をした人の救護にあたり、救急車と警察を呼び、周りの人に協力を求めました。
怪我をしたのは若い男性でしたが、「大丈夫ですか?」と声をかけた僕に彼は開口一番「急に飛び出してすみませんでした」という詫びの言葉が発せられました。
やがて救急車が到着し、警察も到着し現場検証。どのような状況かも確認せず、やたら態度のでかい警察官の現場検証に立ち会いものすごく不快な気持ちになりつつも、15分程度で検証は終了。怪我をした彼も搬送されていきました。
この日の夜、車検に入庫だったこの車、どのように対応していいかとっさには分からず、とりあえず保管できる場所へ搬送してもらいました。

こんな感じで車は右側部分を中心に破損。
3回目の車検を受ける所だったから、当初保険加入が確認できなかった相手のこともあり、中古の部品も活用しなるべく費用をかけずに修理出来ればと思いました。が時間の経過と共に、車のダメージが思った以上に大きいことが判明。当初、ガラスとライト類の交換、ボンネットやフェンダーは板金でどうにかと考えていましたが、バンパーは割れており、ボンネットは折れ曲がってしまっており交換が必要。そしてルーフに複数の凹みがあるのが判明しました。車にとってルーフ周りの損傷は致命的です。
相手も保険に入っていることが判明したので、これはやはりディーラーさんできっちり見てもらって被害額を確定させないと駄目だという結論に至りました。車検切れという悪条件も重なり、移動にも一苦労。仮ナンバーを取得し、レッカーで搬送してディーラーさんへ。

車のダメージと同じくらい僕自身のメンタルにもダメージを及ぼします。
しばらくご無沙汰だったディーラーさんは丁寧に対応下さり、ありがたい限り。
損害箇所の見積もりを出してもらうと、この車の時価額を外装だけで上回ることになりました。
やむなく廃車という結論にいたりました。思いもよらぬ形でお別れすることになり、もう僕の手元にはありません。
僕は車以上に自転車を利用していますから、傍若無人な運転をする自転車にしょっちゅう危ない思いをしています。
ヘッドホンで音楽を聴きながら、スマホをいじりながら、それも車道を逆走して夜間無灯火でという輩もいます。自殺行為だと思います。
仮にこういう状況で自動車とぶつかって事故があっても、自動車が大きいからという理由で自動車側の責任割合が高くなってしまいます。
今回も、怪我をした彼が開口一番「急に飛び出してすみませんでした」と言葉を発したことからも、僕ももらい事故の被害者だと思っています。がそれでも自動車側の方が悪くなるのです。
お互い交通ルールを守り、その上での事故であればその原則は正しいのだと思います。
が、今回は相手が少なくとも一時停止のルールを守っていませんでした。
事故の翌日、この現場に自転車で赴き、彼が走行してきたルートを実際自分で走りました。
見通しの悪い交差点とはいえ、見やすい場所にミラーがあります。そして何より、自動車の走行する音が明確に聞こえて来ます。僕の感覚が一般的かどうかは分かりませんが、少なくとも僕はこの見通しの悪い交差点を一時停止や徐行をすることなく突っ切ることは自殺行為に等しい怖い事だと判断しました。
そういう事情を斟酌することなく、一方的に自動車が大きいからと自動車が原則的に責任割合が大きくなる今の制度に、とてつもない理不尽さを感じます。
手軽に乗れるが故に交通ルールに疎い人間でも乗ることが出来る自転車は、交通ルールの中で曖昧な立ち位置のまま放置されてきました。近年自転車の引き起こす事故が酷くなり、自転車に関する法規制が厳しくなりましたが、交通事故の判例は旧態依然の状態です。
いくら安全運転に努めても、今回のようば避けようもない事故に巻き込まれると、こちらが悪くなってしまうのです。やりきれなさを覚えます。
自動車の運転は大好きですが、また今回のような事が起こったらと思うと、怖くてなかなかハンドルを握る気にはならないのが正直なところです。まだあの光景がフラッシュバックします。
幸い、自動車が無くても生活に支障の無い場所に住んでいるので、廃車を契機に期限を定めず、しばらく自動車の無い生活を送ることにしました。
怪我をした彼は気の毒ですが、僕も彼と同じかそれ以上に辛い思いをしています。
こういう事がこれから少しでも少なくなるよう、自転車の交通ルールの徹底と、無謀な運転をした場合の自転車の過失割合を高く取るようにしてもらいたいと切に願います。理不尽な思いで苦しむ人が少なくなるために!
そして、自動車を運転する人には、いくら安全運転に努めても、こういう避けられない事故が起こるんだと言うことを頭の片隅においてもらえたらと思います。
そして、自分の身を守るために、ドライブレコーダーは必須だと痛感しました。

Kazu について

飛行機のこと、音楽のこと、京都のこと・・・ 毎日の生活を備忘録代わりに綴っています! たまに毒を吐くこともあります・・・
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  1. ピンバック: スマホ見ながら周りが見えない状況で歩かないで、歩くときは歩くことに専念しましょう! | Contrail

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